デリケートゾーンは機械的刺激に強い一般的な皮膚、つまり「扁平上皮」の部分と、ツルっとしていて傷つきやすい「粘膜」の部分という2つに分けて考える必要があります。扁平上皮はショーツがあたる部分、腟の内側に代表されるような、つるつるした部分が粘膜です。
また外陰部のうち皮膚の部分は、手の甲や腕とくらべて何が違うのかといえば、くぼんだり、出っぱったりも、人それぞれで、そして凹凸があるからこそ手入れが行き届きにくく、さらに直接目で確認することができない部位のため、他の部位を洗うよりも断然難しい場所です。そこを分けて考える必要があります。
粘膜部分のうち、腟内に関しては自浄作用があると考えられており、ある程度の菌のバランスで成り立っていて、2・3日経つと、元通りに戻り、あとは生理の際に外へ排出されることで洗い流されます。
一方で、扁平上皮の部分は、顔やからだと同じで乾燥が起こりやすい場所です。乾燥が原因で、かゆみを引き起こすこともあります。乾燥が原因のかゆみであれば、保湿することにより乾燥が改善して、結果的にかゆみを改善させることができます。
また、ほかの皮膚の部位と同様に摩擦によって、肌荒れが起こることがあります。外陰部は、歩く、立つ、などの日常的な動作でもショーツによって擦られる部位であり、摩擦によるトラブルも起こり得ます。ですから、一般的な皮膚の部分に対処する方法を、外陰部の皮膚の部分にも行っていただければよい、とお考えください。
ただ、体に触れるものからは、どんな部位でも経皮吸収します。だから、いい成分、安心できる成分であることが望ましいですね。自分なりに、安心できると思えるものを選ぶことが大切です。
デリケートゾーンのケアでも、自分なりにちゃんと自分の体のことは知って、セルフケアすることで理解することが重要です。